【blog】今に意識を向ける「食べる瞑想」で心を満たす食べ方を

BE HERE NOWマインドフルネスコーチ/リトリートオーガナイザーのSERIです。マインドフルネス、ウェルネス、セルフケアや「生き生きと働く「マインドについて発信しています。

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「食べる瞑想」で感じる心を満たす食べ方

「食べる瞑想リトリート」を定期的に開催しています。リトリートだけでなく、企業のウェルビーイングセッションでも「食べる瞑想」をコンテンツとして入れる事があります。「食べる」ことは必ず毎日行う身近な行為ですが、身近だからこそ無意識になりがちです。リトリートや企業研修の中で体験した方達は、その新たな感覚にとても驚かれます。食べる瞑想体験をした後のランチの時間は、とてもマインドフルで今と繋がる時間になります。目の前の食事にとても意識的に、五感を研ぎ澄ませて味わう姿がとても印象的です。そして体験された皆さん達が口を揃えて言うのが「心が満たされた」という感想です。

今回は「食べる瞑想」について書きたいと思います。



  1. 普段しがちな食べ方 - ながら食べやストレスからの過食

「最近一番丁寧に食べた食事はいつですか?」

リトリートの中でも問いかける質問なのですが、思い浮かばない人も多いと思います。やる事に追われ、考えることに追われ、無意識になりがちな日常。食べることは生きていく上で大切ですし、誰でも食べることは大好きだと思いますが、忙しい日常の中で私たちは「食べる行為」をおざなりにしがちですよね。

携帯見ながら…
仕事しながら…
「ながら食べ」していませんか?

お菓子やナッツ
「無意識食べ」していませんか?

時間がないからと
「駆け込み食べ」していませんか?

私たちが普段しがちな食べ方は無意識で無心に駆け込む「ながら食べ」です。

- ストレスが溜まっているから食べてしまう -

これもよくある事ですよね。お腹は減っていないのに、ストレスから食べ物や甘いものを食べてしまう。そして食べた後に後悔なんてことも。

「空腹感」には2種類あります。
「身体的な空腹感」と「心理的な空腹感」

「身体的な空腹感」
本物の空腹感で、胃がほぼ空っぽになった時や血糖値が下がった時に実際に身体で起こっている空腹感です。

「心理的な空腹感」
まだお腹の中にモノがあるのに食べたくなる嘘の空腹感です。私たちは「心」が満たされないと、お腹も満たされないように感じるそうです。

私も何か不安を抱えたり、寂しさを感じた時、お腹は減ってないのに物足りなくて食べ物に手を出してしまいます。イライラしているときに食べると落ち着いた経験ありますよね。心理学ではこれをエモーショナル・イーティング(感情の摂食)と呼ぶそうです。ストレスなどネガティブな感情に蓋をするためか、ポジティブな感情で心を満たすため食べ続けてしまいます。

ストレスを感じると体内では、ストレスホルモンのコルチゾールが放出されます。コルチゾールが過剰放出されると、甘いものを無性に欲します。甘い物を食べると、脳の中でセロトニンドーパミンと呼ばれる幸せホルモンが分泌され、脳が幸せだと感じます。

心を満たすために過剰に食べてしまうんですね。


食べものを胃の中に入れたところで、心に空いた穴を埋めてくれはしない。心を満たしてくれるのは、今この瞬間と親密に繋がっているという実感。
- Jan Chozen Bays -


2. マインドフルネスとは

「食べる瞑想」は、Eating MeditationやMindful Eatingとも表現されます。マインドフルネスのプラクティスの1つです。まずは、ベースとなるマインドフルネスに触れていきます。

マインドフルネスは、禅や瞑想の考えから万人に受け入れられるように宗教的な要素を排除して、脳科学等の科学的な根拠を示してメソッド化したものです。

人は1日に7万回思考しています。1日に3万回呼吸をしているのですがその倍です。そして起きている時間の約50%意識が今この瞬間でなく過去や未来に彷徨っている状態に費やされています。これを「マインドワンダリング」といいます。マインドがワンダー(彷徨う)状態です。そしてこの状態のとき私たちはオートパイロット(自動操縦)状態で無意識です。

これは食べている時も同じ。食べている間もマインドは彷徨いがちですよね。他のことに意識がいったり、感情が暴走して体の本当の空腹感や満腹感に気づいていないで食べている事ありますよね。

マインドフルネスは「今この瞬間に、意識的に、評価せずに、注意を払う」という概念です。体も心も「今ここ」に存在させる。過去でもなく、未来でもなく、今この瞬間に、無意識なオートパイロット状態でなく意識的に、固定概念で評価判断せずに今この瞬間に注意を向ける。私たちが唯一コントロールできる「今この瞬間」に心と体を存在させ「今」を味わう。BE HERE NOWなあり方です。

(Blog) マインドフルネス → こちら


MINDFULNESS

今この瞬間に、意識的に、評価せずに、注意を払う

- Jon Kabat-Zinn -


3. 「食べる瞑想」とは

「食べる瞑想」はマインドフルのプラクティスの1つです。

「食べる」という行為をただ空腹を満たすための手段として捉えるのではなく、感覚を研ぎ澄ませ、食べ物の香り、音、質感、味などを感じながら五感で丁寧に味わって食べる食べ方です。

ワインのテイスティングと似たような感じです。色をじっくり眺め、まずは香りを味わい、舌で味わい、風味、質感など感覚を研ぎ澄まして感じます。

「食べる瞑想」では、食べ物だけでなく、食べ物を取り入れた時の自分の体や内側の感覚にも意識を向けます。「今」起きていること、「今」感じていることに意識の矢印を向けます。

無意識なオートパイロット(自動操縦)状態で「ながら食べ」をするのでなく、「今」に意識を向けるます。

  • ストレス解消や感情を満たすために食べるのでなく、体の求めるものを与える

  • とりあえずなんとなく食べるのでなく、感謝して味わいながら食べる

  • お腹を満たすだけでなく、心を満たす

  • 「食べるもの」だけでなく「食べ方」にも意識を向ける


食べものに十分に意識を向けることによってのみ、本当の満足感が得られるのです
- Jan Chozen Bays -


4. 「食べる瞑想」のやり方

「食べる瞑想」はレーズンで行うことが多いです。その他、クランベリー、デーツ、カレンツやチョコで行うこともあります。

見る(視覚)→ 触れる(触覚)→匂いを嗅ぐ(臭覚)→口に含む(触覚)→味わう(味覚・聴覚)と五感に意識を向けながら、いつもよりも丁寧にゆっくりとしたペースで食べてみましょう。

1粒のレーズンをこんなに深く味わえるなんて不思議という感覚になります。レーズンを1粒用意して是非やってみてください。

やり方はこちら

レーズンを1粒食べるだけでもたくさんの気づきがあると思います。

見た目は?
ツヤツヤ輝いている、ゴツゴツしている、シワシワなど普段気づかない事に気づくかもしれません。

香りは?
人間の舌は数種類の味覚しか感じ取れませんが、鼻は数千種類の匂いを嗅ぎ分けられます。人は香りを豊かに感じ取ることができます。香りは記憶とも繋がっています。レーズンの香りで小さい頃食べたシリアルが思い浮かんだ人もいます。

音は?
普段は気づかない噛んだ時の音や潰れる時の音も感じたりします。

感触は?
外側のゴツゴツやベタベタした感じやグミのような感触もあるかもしれません。

味は?
普段数回噛んですぐに飲み込んでしまっている事が多いです。30回噛んでみてください。噛むことを重ねていくことに味が変わっていくかもしれませんし、30回噛んでも味や香りが残っているかもしれません。

感謝の気持ちを
この1粒から感じる豊かな感覚にも感謝の気持ちを向けると更に心が満たされます。


以前リトリートで「ワイン瞑想」もやりました。

やり方はこちら

「ワイン瞑想」レポート → こちら


5 「食べる瞑想」の効果と普段に生活に取り入れる方法

<肥満防止や健康促進>
先にも書きましたが、食べる瞑想を実践するとお腹だけでなく心が満たれる効果があります。心が満たされることで過食が減少し、体重の減少に繋がるという報告もあるそうです。私が参加したワークショップでも食べる瞑想を続けたことで半年で5kg痩せたという方がいらっしゃいました。

慢性的に食べ過ぎていると胃が発する身体的な満腹感のシグナルを感じる能力が鈍化してしまいます。食べ物は胃を出て小腸に入ると食欲調整ホルモンが脳と身体に満腹感のシグナルを送るのですが、食べ始めてかっら20分かかるそうです。身体に意識を向けゆっくりと食べることで過剰に摂りすぎる前に満腹シグナルをキャッチできます。本来は8割で人の健康は十分に満たされるそうです。

<消化を促す>
消化器系で唯一自分の意思でコントロールできるのが噛む行為です。良く噛むことで消化酵素である唾液がよく出るので、消化吸収が良くなります。唾液には抗菌や抗がんの働きもあり免疫力も向上します。よく噛むことで満腹感が得られて、食べ過ぎの抑制にもつながります。

<ストレス解消>
咀嚼はストレス解消にも役立つと言われています。一定のリズムを刻むリズム運動を行うと、セロトニン神経が刺激され幸せホルモンのセロトニンが分泌されるのですが、咀嚼もその1つです。普段の生活から「噛むこと」を意識的に行うだけでも、ストレス軽減につながるといえます。

【日常での実践】
ゆっくりと丁寧に食べる効果を知っても毎食毎食何時間もかけて食べるのは日常生活で難しいと思います。少しずつ取り入れ、毎日実践することをおすすめします。日常に取り入れるTIPSもご紹介します。

  • 朝一杯のコーヒーをゆったりと味わう

  • 毎食の最初の3口だけ「食べる瞑想」を実践する

  • 一回食べることに箸を置く

  • 丁寧に作ることから実践する

  • お客様に用意するように自分の食事を用意する

  • お気に入りのお皿に綺麗に盛り付ける
    (目は美しいものを喜び、それだけで心が満たされる効果があります)

  • 大皿でなく小皿に盛って、丁寧に食べる
    (大きな器に盛られた食べ物は少なく見えてしまい、お皿が空になるまで食べ続けてしまう)

  • 月に1回など定期的に「食べる瞑想」を設定する

  • 定期的に体験会に参加して丁寧に食べる感覚を取り戻す


「食べる瞑想」のおすすめ本

 

Mindful eating 人生が豊かになる食べ方の習慣 - ジャン・チョーズン・ベイズ(著)

焦って行き着く先は「人生の終わり」じゃないかと悟った時、私は「今、この瞬間」の生き生きとした経験と喜びを味わい尽くしたいという思いに立ち戻ることができましたと著者は本の中で語っています。本書では「食べる」ときに9つの体の声を意識することで人生が豊かになる練習が紹介されています。


6. リトリートで「食べる瞑想」を体験しよう


BE HERE NOWでは定期的に「食べる瞑想」のリトリートを開催しています。

BE HERE NOW RETREAT
こちら

自然溢れる非日常空間に身をおき、マインドフルネスで心と体を整えた後に「食べる瞑想」体験とマインドフルランチを頂きます。目で愛で、ゆっくりと咀嚼し、食べる音を聞き、香りを味わい、風味や食感を味わい、五感を使って味わう贅沢な時間です。

丁寧に選ばれ、丁寧に作られ、丁寧に盛り付けられるた食事を、美しさを愛でながら、丁寧に五感でゆっくりと感謝を感じながら味わいます。

初めての感覚の食体験で「食べること」に対する概念が変わるリトリートです。

過去のリトリートの様子
「薬膳で食べる瞑想RETREAT(逗子)」
美しさを愛で、五感で味わう

1回目 夏の養生
動画REPORT
2回目 秋の養生
動画REPORT
3回目 春の養生
動画REPORT
4回目 春の養生
動画REPORT

「蕎麦で食べる瞑想RETREAT(江の島)」
心の余白が広がる食べる瞑想体験
動画REPORT


まとめ

食べるものを選ぶことも大切だけど、「食べる方法」も同じくらい大切です。無意識に彷徨いながら食べるのでなく、「今」に意識を置き、丁寧に、感謝しながら、五感で味わう食べる瞑想は、お腹だけでなく心も満たしてくれます。「ながら食べ」や焦りを手放し、今に意識を置きゆっくりと丁寧に食べる食べ方は食体験を豊かにしてくれます。毎日食べるからこそ、マインドフルネスのプラクティスをとして取り入れると自然と毎日実践できます。食事の豊かさに繋がる「食べる瞑想」是非試してみてください。是非BE HERE NOWのリトリートにもお越しください。

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