【blog】Authentic Leadership - 自分らしいリーダーシップを発揮して生き生きと働く

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「多様性」の時代に注目されるオーセンティックリーダーシップ

価値観が多様化する現代、誰かを真似るのでなく自分なりの価値観をもとに自分の持っている力を最大限に発揮するリーダーシップのスタイルが注目を集めています。昔はトップダウンで強いカリスマ性を発揮するリーダーシップスタイルが主流でした。テクノロジーの発展と共に、情報、ネットワーク、コミュニケーションを活かすリーダーシップが増え、多様性に注目が集まりボトムアップの支援型リーダーシップも増えてきました。時代と共にリーダーシップのスタイルも多様化しています。

今までのリーダーシップのスタイルではWHATHOWに矢印が向いていました。周りに与える影響力、チームメンバーとの関係性など。オーセンティックリーダーシップでももちろん影響力やコミュニケーションは大切なのですが、矢印の方向がより内側に向きWHYに重点が置かれています。

オーセンティックリーダーシップとは、自分自身を深く考察し自分の大切にしている価値観に沿って自分らしさを発揮するリーダーシップのスタイルです。自分の軸を外側にある世間の評価基準、昇進・報酬・評価などの外発的動機に置くのでなく、自分の内側にある大切にしている価値観や信念に置きます。自己洞察し価値観や自分の在り方に基づいてビジョンを描き、そこに向かい自分の持っている力を最大限に発揮し成長し続けます。自分らしいリーダーシップのスタイルを見つけるには自己探求への好奇心自分の可能性や成長を信じるマインドが大切です。

今回はBE HERE NOWの企業セッションでも多く扱うテーマ「オーセンティックリーダーシップ」に関して綴りたいと思います。



AUTHENTIC LEADERSHIP

自分自身を深く考察し自分の大切にしている価値観に沿って
自分らしさを発揮するリーダーシップのスタイル


1.リーダーとマネージャーの違い

「マネージャー」とは
英語でもManageの言葉のとおり管理をする人です。会社でも管理する人である管理職がマネージャーにあたります。私もずっとプロジェクトマネージャーとして働いていましたが、人・モノ・時間・リソースなどを効果的に管理して目標達成に導くのがマネージャーの役割です。

「リーダー」とは
英語のLeadの言葉のとおり先導する人です。ビジョンを描き、方向性を示し、自分のことも周りのこともモチベート・インスパイアしてビジョンの方向に導いていくのがリーダーです。

マネージャーの資質もリーダーの資質もどちらも会社で働く上で大切ですよね。オーセンティックリーダーシップでは、よりリーダー側の要素を扱っていきます。自分のWHYを探りWHYと繋がることが必須になります。

リーダーとは、部下のいる管理職の人だけのことでなく、人は誰でもリーダーです。新人社員でも、スタッフでも、マネージャーでも、学生でも主婦でも、誰もが自分の人生のリーダーと言えます。自分らしい人生を生きるためにもリーダーシップは必須の要素です。

リーダーとマネージャーの違いは下記のような違いがあります。

 
 

2. サイモンシネックに学ぶリーダーに必要なWHY

私が好きなTED Talkの1つです。
SIMON SINECのSTART WITH WHY「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」です。人は「何を」ではなく『なぜ』に動かされるというものです。WHY, HOW, WHATというとてもシンプルなモデルなのですが、このモデルを使ってAPPLEを例に説明されていてとても分かりやすいです。大切なことこそ本当にシンプルですよね。人はアップルの見た目の美しいコンピューターだけでなく「THINK DIFFERENT -世界を変えるという信念」に動かされるというものです。是非動画見てください。

TED TALKの動画 → こちら

WHYから始めよ!インスパイア型リーダーはここが違う 
サイモン・シネック (著)

本も出てますが、まずは動画から是非!
本はこちら


WHYが必要なのは企業だけでなく人も一緒です。「石を運ぶ寓話」を聞いたことある方も多いと思いますが、どこにフォーカスを置くかでインパクトやエネルギーが変わります。WHYに心動かされるって分かりますよね。

  • WHATにフォーカス
    「石をここらそこに運んでいるんだ。」

  • HOWにフォーカス
    「壁を作るためにレンガを積んでいるんだ。」

  • WHYにフォーカス
    「エジプトの歴史に残るピラミッドを創っているんだ。」

どの人と働きたいと思いますか?

WHYと繋がることはとてもパワフルです。自分の人生を主導することにおいても、組織で自分らしいリーダーシップを発揮することにおいても、このWHYやビジョンと繋がることはとてもパワフルなものになります。WHYと繋がる力、意味を見出す力はレジリエンス(しなやかな回復力)においても大変重要な要素です。

会社だと会社の「ミッション」「バリュー」「パーパス」という形で可視化されていると思います。自分らしいリーダーシップにおいては、これらが与えられるものでも、答えを教えてもらうものでもなく、自分のWHYを自ら探さなければなりません。会社のミッション・バリュー・パーパスの自分バージョンがあったらいいですよね。しかも心の底から「納得感」を感じるもの。


3. オーセンティシティーとは「根源的な自分らしさ」

オーセンティックとは「本物の」「真正の」「確実な」
Authenticの語源はギリシャ語の「根源となる」です。心理学ではSense of Authenticityを「本来感」と訳すこともあるそうです。

自分らしさって曖昧ですよね。自分のことでもなかなか明確に説明することができません。とても感覚的で「自分らしい」「納得感がある」「違和感がある」と感覚的に判断しています。明確に定義するのが難しく、「自分らしい・らしくない」ということを感覚的に捉えています。

下記のような状態の時、人は「自分らしさ」を感じているそうです。

  • 自分の想いと行動が一致している

  • 自分の本当の気持ちに沿って表現できている

  • 自分持っている強みや力を発揮できている

  • 弱い自分も認め受け入れ取り繕っていない

WHO AM I?


「リーダーが伸ばすべき最大の能力は自己認識力」
ハーバード・ビジネスレビュー EIシリーズ
オーセンティック・リーダーシップ


4. 自らしいリーダーシップを知るために必要な自己洞察

周りに左右されない軸となる「自分らしさ」を見つけるには自己洞察が必要です。周りの人は答えは持っていません。自分の答えは自分で導くしか道はありません。自分にとってのWHY(価値観・信念・在り方)を探っていく必要があります。

自己認識には2つあります。自分が自分をどう見ているかという内的自己認識自分が周りにどんな影響を与えているかという外的自己認識です。

まず必要なのは自分で自分のことを知ることです。自分が何を大切にしていて、何に価値を置いていて、何によって満足感や充実感を感じ、どんな自分になりたいと願っているか。どんなリーダーに惹かれるかというのも自己洞察の糸口になります。

そして、徐々に自己洞察の幅を広げ、自分が周りにどう影響を与えているかという外的自己認知も取り入れて、より深くバランス良く自分の認識を高めていくことも必要です。自己認識の最大の敵は「否認」です。人には根本的に認められたいという承認欲求があります。本当の自分を認識するには、自分の弱さや脆さにも向き合い認める必要があり、それには勇気も必要です。

この脆さについてはセルフコンパッションのブログで書いてます。
こちら

自分への気づきを高める点でも、現実や自分を俯瞰的に受け止める点でもマインドフルな視点はとても役に立ちます。マインドフルな状態で、評価判断する事なく、俯瞰的に自分の存在を認識することを手助けしてくれます。勇気と共に平静でいられるマインドを養ってくれます。

マインドフルネスに関してはこちらで書いています。
こちら

自己認識や自己洞察に関して参考になるのはこの本です。とても深いテーマなので、自己認識に関してはまた別の機会に書きたいと思います。


insight(インサイト) - いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力 ターシャ・ユーリック (著)


5. 自分らしさの発揮は自分らしさに執着し制限することではない

自分らしさが見えてきたら次のステップは「自己管理」と「自己主導」です。現実世界の中で、自分の大切にしている価値観を大切に扱いながら、その価値観を体現します。けれど、たまに制限するマインドが妨げになることがあります。

「これは好きじゃない、私らしくない」
「これが自分だから仕方ない」
「これが私のスタイル、これしかない」

自分の好き嫌いだけで仕事を判断したり、自分を卑下して開き直ったり何かを諦めたり、自分のスタイルをゴリ押しして他の人を押し付けたり傷つけたりするのはオーセンティックリーダーシップの真の意味とは違います。自分の脆さや弱さを受け止めることはとても大切なのですが、そこで自分を留めたり制限してしまうのでなく、自分の可能性や成長を信じるマインドが必要になります。チャレンジし、コンフォートゾーンを超えた時こそ、真の自分が見えてきます。壁にぶち当たり自分の資質を試されている時こそ、大切なものが見えてきます。自分の可能性や成長を信じ、今の自分でなく、「こう在りたい」という理想の姿を目指すのがオーセンティックリーダーシップです。

自分を育てるかどうかは自分次第です。


6. 自分らしいリーダーシップのスタイルを探ろう

自分らしいリーダーシップのスタイルを構築するには自己洞察し自己認識を高めること。そして自分が大切だと思う価値観を大切に扱いながら、自分を制限することなく自分の在りたい姿やビジョンを描き、それを日々体現することです。日々の中で感じる葛藤やチャレンジングな状況は、より深い自己認知を深めてくれる絶好の機会です。気づきと行動を繰り返す事で「自分らしさ」がより鮮明になってきます。そしてコンフォートゾーンを抜け、チャレンジし続けることで、いくらでも人は枠を広げ、変化することができます。オーセンティシティは進化します。

最近では日本でもオーセンティックリーダーシップが研修プログラムとして取り入れられるようになってきました。組織よりも個性を重視した研修プロセスの方が従業員の態度や行動に好ましい影響が生まれるそうです。そしてそれは従業員のウェルビーイング、パフォーマンスの向上、離職率の低下にも繋がります。自分らしいリーダーシップを発揮するリーダーは、自分らしく生き生きと働き、組織の問題解決にも自分の強みやリソースを最大限に活用し活躍してくれます。


ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] オーセンティック・リーダーシップ 


まとめ

BE HERE NOWのプログラムの1つにコーチングとウェルビーイングセッションを組み合わせた「Authentic Leadership - 自分らしいリーダーシップを育むパーソナルセッション」があります。5ヶ月間のプログラムで自己を洞察し、気づきを現実で試し、そして実際に感じた葛藤や納得感を頼りに自己認識を深め自分の大切な価値観や自分らしいリーダーシップのスタイルを探っていくものです。プログラムでパーソナルに関わらせて頂き、自己洞察のパワフルさやマインドの変化に驚かされます。コーチングでもセルフワークでも、自分自身に意識を向ける自己洞察することは働く上でも生きる上でも大きな活力を与えてくれると思います。リーダーが伸ばすべき最大の能力は自己認識力です!

Live your authentic life!


企業向けプログラム

MINDFULNESS BASED WELL-BEING PROGRAM

「自分らしく、生き生きと働く」をテーマにウェルビーイングな組織に導くマインドフルネスをベースにしたウェルビーイングプログラムを展開しています。

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