【blog】ストレスに負けない脳を作る!扁桃体ハイジャックを防ぐ運動の力

BE HERE NOWマインドフルネスコーチ/リトリートオーガナイザーのSERIです。マインドフルネス、ウェルネス、セルフケアや「生き生きと働く「マインドについて発信しています。

Live your authentic life
自分らしくしなやかに強く生きる

BE HERE NOW
BE HERE NOW BLOG


テーマは「ストレスに負けない脳」です。

私はどちらかというとストレスに弱い方でした。仕事のプレッシャーで頭痛になったり、体に発疹が出たり、胃が痛くなったり、ストレスが体にも現れることがよくありました。独立してからも、ストレスとプレッシャーで未来への不安に恐怖心を感じたり、逃げたくなることも多々ありました。

最近ふと「私メンタルすごく強くなったな!」と感じました。

昔は衝撃的なできことに心がソワソワし、ネガティブな出来事に心が引きずられ、何日も何週間も落ち込んだり引きずったりして、負のループから抜け出せなかったのですが、最近は無駄に振り回されることも、変に引きずられることもなくなりました。

このメンタル強化の1つの要因が「運動」です!
運動こそストレスに負けない脳を作るのに最適な最強のツールです!

生きているとストレスは必ずあるので、ストレスをなくすのは不可能です。でも、ストレスを乗りこなす力を養うと、自分を守ることができ、持っている力を発揮することができ、自分を幸せにすることができます。


ストレスがゼロの生活を送ることは、まず無理だ。それよりもストレスに対する抵抗力を高める方がはるかに賢明といえよう
— 「運動脳」より


1. 『良いストレス』と『悪いストレス』

そもそもストレスとは?

ストレス反応とは、ストレスを起こす刺激「ストレッサー」に対して心と体が反応する事によって生じます。心や体にストレスを引き起こす外部の要因や出来事などの刺激のことを「ストレッサー」と言います。物理的にはストレスとは「物体に圧力を加えることによって生じる歪み」という意味になり、ストレス刺激によって与えられる体と心の生じる歪みです。

ストレスには良いストレスと悪いストレスがあります。

『悪いストレス』

『悪いストレス』は、ネガティブな敵になるストレスです。心や体に負担をかけ、健康を損なう原因になります。悪いストレスの要素は「過剰であること」と「慢性的であること」です。

仕事での過度なプレッシャー、人間関係のトラブル、終わりの見えない厳しい状況など。このようなストレスは、心身に大きな負担をかけ、疲労感や不安感、体もメンタルも健康問題を引き起こします。慢性的なストレスは、ストレスホルモンを過剰に分泌し、免疫力の低下、消化器系の不調、睡眠障害、うつ病や不安症の原因になります。

逆に必要なストレスもあります。

私たち人間は「ストレスがないこと」にもストレスを感じます。適度なストレスは生きていく上で大切な要素であり、生きがいや達成感にも繋がります。

『良いストレス』

『良いストレス』はポジティブな自分の味方になるストレスです。チャレンジや目標達成に向かって努力する際に感じる刺激です。

新しい事に挑戦する時には、緊張や不安を感じると思います。でもこの良いストレスは、やる気や集中力を引き出し、パフォーマンスを向上させる役割を果たします。

『悪いストレス』の「慢性的」に対し、『良いストレス』は「一時的」です。


2. ストレスに対する「逃走闘争反応」とは?

ストレスホルモン「コルチゾール」

ストレスに対面した時に脳のストレス反応として、扁桃体が警告を発して、ストレスホルモン『コルチゾール』が分泌されます。動悸が激しくなり心拍数が上昇し、体は「戦うか逃げるか」の状態に入ります。英語ではこれと”Fight or Flight”と言います。戦闘態勢に入るか逃走態勢に入るか反応します。

この機能は本来、前にトラが現れた時などの危機的状況を脱するための本能的な反応でした。現在では道端でトラに遭遇することはないのですが、現在でもこの「闘争逃走反応」は存在します。

プレゼンの前、何かミスとした時、意見が対立した時、打ち合わせでの口論や反論、何か判断を迫られる状況で起動します。命を脅かす脅威ではないけれど、体は危機に面したものと解釈し反応します。

最近知ったのですが、人がフィードバックを受ける時にもこの「闘争逃走反応」が働くそうです。上司が部下に何かネガティブなフィードバックを与えようとする時、相手はファイティングポーズで自身を守ろうと構えます。

この「闘争逃走反応」は本能的な機能で必要なものなのですが、これが長期的に続くと体に悪影響を及ぼします。扁桃体が過剰に反応し、冷静な思考を奪う「扁桃体ハイジャック」が発生します。


3. 情動の暴走「扁桃体ハイジャック」

通常ストレスの刺激は「扁桃体」を経由して理性を司る「前頭前皮質」に送られ、冷静に処理されます。しかし、急激なストレスや恐怖を感じると、扁桃体が即座に「戦うか逃げるか」の反応を引き起こし、前頭前皮質の働きを妨げます。

ストレスの警報システムである「扁桃体」には、ストレス反応を引き起こすだけでなく、自分の中で生まれたストレス反応にも刺激を受け過剰反応するという特性があります。扁桃体の興奮が治らなくなるとパニック発作が起きます。

扁桃体ハイジャック

「扁桃体ハイジャック」とは、心理学者ダニエル・ゴールマンが提唱したものです。強い感情により扁桃体が過剰に活性化し、理性を失った状態になることを言います。理性を司る”前頭前皮質”が、情動を司る”扁桃体”にハイジャックされた状態です。

そうなると、冷静な判断ができなくなり、衝動的な行動や感情的な反応に支配されてしまいます。

「なんであんな事いちゃったんだろう?」
冷静に戻って猛省した経験誰でもありますよね。


4. 「扁桃体ハイジャック」を防ぐ運動の力

運動すると、その運動をしている間、ストレスホルモン「コルチゾール」の分泌量が増えます。体にかかる負荷がストレッサーになるからです。でもこれは一時的なコルチゾールの分泌であり、運動をやめると徐々にコルチゾールのレベルが低下します。

不思議な現象なのですが、運動を継続すると運動中のコルチゾールの分泌量は次第に上がりにくくそうです。体がストレス反応に慣れるんですね。

そして、これがまた不思議な現象なのですが、運動を定期的に続けていると、運動以外のことが原因のストレスであっても、ストレスホルモン「コルチゾール」の分泌量が上がりにくくなるそうです。運動で鍛えた耐性が、現実世界の他の状況でも適用されます。

運動によってストレス耐性が鍛えられ、ストレスホルモン「コルチゾール」がコントロールされます。

① 情動の暴走を防ぐブレーキペダル「海馬」の働きを強化

扁桃体の過剰な働きを抑えストレス反応を制御する脳のエリアが2つあります。1つは記憶を司る領域「海馬」と理性を司る領域「前頭葉」です。

『海馬』

海馬は、記憶と司ることで有名ですが、感情を暴走させないためのブレーキ役としても働いています。けれど、過度なコルチゾールにさらされると海馬が萎縮してしまいます。重いストレスを抱え続けると、言葉がうまく出なくなるのはこれが原因のようです。

運動習慣を続けると、海馬の働きが強化され、海馬で新しい細胞も生まれるそうです。ストレス反応対するブレーキが強化されます。

② 情動の暴走を防ぐブレーキペダル「前頭葉」の働きを強化

もう1つストレス反応のブレーキ役として働くのが「前頭葉」です。前頭葉は、衝動を抑えたり、思考分析を行う理性を司る脳の領域です。ストレスに対しても、理性的に、そして冷静に対処する時に活性化されます。大袈裟に過剰反応しないように働きます。

前頭葉もストレスによって萎縮します。心配性の人は、前頭葉の各部位が小さくなっている傾向があるそうです。

そしてこの前頭葉も運動によって強化されるそうです。定期的に運動すると、前頭葉と扁桃体の連携が強化されるという研究結果もあるそうです。

運動すると、扁桃体の過剰な働きを抑えストレス反応を制御する機能を持つ「海馬」と「前頭葉」が強化されます。


5. ストレス耐性を高めるにはどんな運動が効果的か?

運動すると、ストレスホルモン「コルチゾール」の分泌量が抑えられ、上昇しにくくなる。そして、運動によってストレス反応のブレーキ役である海馬と前頭葉が強化され、扁桃体の過剰反応が抑えられます。

ストレス耐性強化に推奨されている運動は「有酸素運動」です。少なくとも20分、週2回以上行うと良く、そして継続すればするほど閣下が期待できます。海馬も前頭葉も鍛えるには時間がかかるそうです。でも、運動を習慣化すれば、1年後にはストレスに強くなった自分を感じるかもしれません。


6. まとめ

私は「運動」と「脳」に関する本がとても好きなのですが、運動が脳に与える効果をしれば知る程、運動したくなります。そして実際に運動を毎日の習慣として、自分の思考や感情のコントロールに対する絶大な効果を感じています。

今では1日1回運動しないと体も脳もスッキリしないという感覚になっています。それに、朝運動した日の仕事は、ストレスが軽減され、無駄な反応に引きずられずに、脳が活性化して、自分の力を支えている感覚になります。

運動は体の機能だけでなく、脳の機能も高めてくれます。

マインドフルに自分を労る時間をお持ちください。

Live your authentic life!


BE HERE NOW

鎌倉をベースに活動する
マインドフルネスブランド

ABOUT BE HERE NOW
BE HERE NOW BLOG