【blog】VUCAの時代に必要なマインド 「レジリエンス」を マインドフルネスで養う

BE HERE NOWマインドフルネスコーチ/リトリートオーガナイザーのSERIです。マインドフルネス、ウェルネス、セルフケアや「生き生きと働く「マインドについて発信しています。

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レジリエンスが養われる

私は決してメンタルが強い方ではなかったのですが、マインドフルネスの考え方に触れ、ヨガや瞑想の実践を繰り返す中で心が強くなりました。落ち込んでも落ち込み続けるのでなく、自分自身を自分で回復されるスキルが身につきました。マインドフルネスのプラクティスによりしなやかな回復力と言われるレジリエンスが養われたのだと思います。変化の時代、VUCAの時代と言われる現代、自分らしく生き生きと働くためにしなやかに強いマインドは強い武器になります。そしてこの力はAuthentic Leadership(自分らしいリーダーシップ)を発揮する上でもサポートになります。

(blog) Authentic Leadership → こちら

今回は「レジリエンス」について書きたいと思います。



1.VUCAの時代

現代は進化や変化が早く、予測できないような出来事が起き、先行きが不透明で将来の予測が困難な状態だと言われています。この様な予測が困難な状態は4つのワードの頭文字を合わせたVUCA(ブーカ)という言葉で表されます。

「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」

新型コロナウイルス(COVID-19)の拡大で過去には想像できない事態が発生し、働き方も、生活も、生き方も変わった方が多いと思います。それ以外にも、地球の温暖化により台風や地震などの大規模な災害も起き、テクノロジーの進化でつい最近もChat GPTが現れ多くの人に衝撃を与えました。グローバル化で会社のカルチャーが一気に変わった会社もあると思います。この先もどのように変化していくのか、進化していくのか、予測が困難な時代です。


2. VUCAの時代に必要なレジリエンス


レジリエンスとは「反発性」「弾力性」「回復力」などと訳されるのですが、バネのように戻る状態を示します。「難しい状況、タフな状況、変化からすぐに回復できる能力」です。変化の多いVUCAの時代に求められのがこのしなやかな柔軟性を持ち合わせた強いマインドです。

何か予測できない嫌な出来事や変化が起きた時、プレッシャーのかかる大事な場面で心が反応してしまうのは当たり前のことです。しかしその心の反応に引きずられ続けるのでなく、たとえ一度心が乱れたり揺らいだとしてもその状態に速やかに気づき、自分の望む状態に素早く回復させる力が必要です。私たちが養う事ができるのは、どんな衝撃にも耐えられる「折れない心」ではなく、困難な事や予想できない衝撃に打ちのめされてもすぐにしなやかに回復できる柔軟な強さです。今の時代に求められる「レジリエンス」です。

レジリエンスの概念は、人だけでなく組織という観点でも使われます。


RESILIENCE
「反発性」「弾力性」「回復力」

「難しい状況、タフな状況、変化からすぐに回復できる能力」


 

レジリエンス (ハーバード・ビジネス・レビュー EIシリーズ)


<レジリエンス―再起力―とは>

人々の精神と魂に深くきざまれた反射能力であり、世界と向き合い、理解する能力である。レジリエンスの高い人や企業は、現実に毅然と目を向け、困難な状況を悲観することなく、前向きな意味を見出し、啓示を得たかの様に解決策を生み出していく。

出典:ハーバードビジネスレビュー EIシリーズ レジリエンス


3.レジリエンスに必要な3つの力

レジリエンスには3つの能力が必要だと言われています。

  1. 現実をしっかりと受け止める力

  2. 前向きな意味を見出す力

  3. 現状から解決策を作り出せる力

困難な状況でも現実をありのままに受け入れ、その上で前向きな意味を見出す力が必要ですコントロールできない現実をありのままに受け入れ、その上で今自分にできることに集中する事が前進に繋がります。

この3つの力の中でも特に「意味を見出す力」は活力に繋がります。ポジティブ心理学のマーティンセグリマン博士のウェルビーイングに必要な5つの要素PERMAの項目の1つがMeaning (意味/意義)です。状況は変わらなくても、その現実の中に意味や意義を見出す事ができると今目の前のことに意志を持って取り組む活力に繋がります。そして、現状から抜け出し前進するための視野も広がります。

(blog) well-being → こちら

同じ状況であっても捉え方によって、現実の見え方が変わります。何か大きな失敗をした時に「失敗=恥ずかしい、自分は愚かだ」と捉えるか、失敗にも意味を見出し「失敗=学習の機会、自分の成長の機会」と捉えるかで自分の中のエネルギーの質が変わります。

怒りや苛立ち、落ち込みや孤独の波にのまれ振り回され続けるか、困難な状況の中でも今自分ができることは何か考え、努力できることに意識を向けるか。困難の中だからこそ気づけるもの学べるものはたくさんあります。そこに「意味を見出せる力」があれば、変化の時代を生き抜く心強い味方になります。コンフォートゾーンを抜け出し、自分のイメージを守ろうとする自尊心や失敗を恐れるマインドから脱却し、自分を成長の自分自身で後押しできる様になります。

レジリエンスは潜在的な能力でなく、意識や実践によって養う事ができます。


レジリエンスに必要なのは
「忍耐」ではなく、自分を活力を回復させるための「セルフマネジメント」


4. 「心の筋トレ」と言われるマインドフルネスを活用する


日本でも「マインドフルネス」という言葉を最近耳にすることが多くなりました。欧米で注目を浴びた「マインドフルネス」は、ストレス解消法やリラックスの手法としての効果だけでなく、パフォーマンスに繋がるものとしてビジネスの世界で取り入れられ広がりをみせました。GoogleやFacebookなど大手外国企業で社員研修として導入され、膨大な情報を扱いプレッシャー下で働く知的エリートたちが自分を統御する術としてマインドフルネスを取り入れたと言われています。日本のビジネスの世界でも注目を浴びYahoo、楽天、メルカリ等様々な企業で取り入れられています。

「マインドフルネス」とは、禅の考え方や心の状態がルーツになっています。より多くの方に受け入れられるために宗教的な要素を排除して、脳科学等の科学的な根拠を示してメソッド化したものです。ここ25年くらいで脳科学の進化と共に瞑想やセラピーの効果が脳に与える影響が科学的に証明されてきました。「マインドフルネス」を広めた人物でありMBSR(マインドフルネスストレス低減法)を開発したマサチューセッツ大学医学大学院教授であるジョン・カバットジン博士はマインドフルネスをこのように定義しています。

(blog) Mindfulness →こちら
(blog) MBSR → こちら


MINDFULNESS

今この瞬間に、意識的に、評価せずに、注意を払う
- Jon Kabat-Zinn -


人は1日に7万回思考していて、私たちの心は妄想することが仕事です。心が「今この瞬間」に起こっている事に注意を向けないで、目の前の関係ない事を考えて彷徨う状態をマインドワンダリングと言います。このマインドワンダリングが私たち人間の脳のデフォルトモードであり、私たちのマインドは今でなく「過去の後悔」や「未来への不安」を彷徨うことが多く、思考や感情に振り回されます。「あの時の失敗が…」「明日のプレゼンが…」「あれやらなきゃ、これやらなきゃ」とたくさんの思考が数珠繋ぎで繰り返されます。私たちはマインドを意識的にマニュアルで操縦するのでなく、マインドが無意識に自動操縦で運転されている状態(オートパイロット状態)にあります。

マインドフルネスは、マインドを未来でも過去でもなく「今この瞬間」に存在させ、無意識なオートパイロット状態でなく「意図的に」、思考の癖や固定観念を外し「評価判断なく」ただありのままに今を受け入れ「注意を払う」ことを行います。

マインドフルネスが「心の筋トレ」と言われるのは、無意識に思考や感情に振り回されてしまう状態から、自分が今意識を向けたい方向に自分自身の力で意識を向ける「心の筋肉」を養うからです。

マインドフルネスの実践を繰り返す事で感情や思考に振り回されない「レジリエンス」が養われます。

(blog) Mindfulness →こちら


5. マインドフルネスで養われる心の筋肉

マインドフルネス=瞑想と思われがちですが、マインドフルネスはもっと広義です。「動く瞑想」と呼ばれるYOGA、「書く瞑想」と言われるジャーナリング、その他「食べる瞑想」「歩く瞑想」などもあります。マインドフルネスは日常の中のどんな場面でも実践することができます。これらのマインドフルネスの実践は「現実をしっかりと受け止める力」を養ってくれます。

1度で効果を得るのは難しいですが、マインドフルネスを意識し実践すると3つの心の筋肉が養われます。

AWARENESS

「気づく力」
自分の心や体の状態、思考や感情に気づく力や深く読み取る洞察力を養います。気づくことで、無意識に自分の思考や感情に振り回されることなくなります。

ACCEPTANCE

「受け入れる力」
主観的な判断や固定的な見方で決めつけるのでなく、俯瞰的にありのままに現実を受け止める受容力が養われます。現実をありのままに受け入れることで、意味を見出し今ここから前進する力に繋がります。

ATTENTION

「注意を向ける力」
自分の望む方向に注意を向け続ける力、そして意識が外れた時に注意を向け直す力、それらの集中力を養います。自分の意志で自分のマインドを望む方向に向けさせる事に繋がります。

「気づく力」「受け入れる力」「注意を向ける力」を養うことで、自分が置かれている状況や自分の状態を俯瞰的に捉え、色々な視点から現実を見つめ、自分にとって意味のある選択肢に気づき、今の経験に意味を見出しながら前進する事ができます。


6.「意味を見出す力」に必要な視点を持つ

「しなやかで柔軟性のあるマインド」や「困難な状況でも前向きな意味を見出す力」を養うのは簡単ではありません。でも、ちょっとした意識で徐々に養う事ができます。

困難な状況に遭遇した時、多くの人は嘆き・諦め・被害者意識に陥ります。「なんでこんな事が自分に降りかかってきたのか…」と。普段はポジティブな人でも、困難な状況の中では、希望・選択肢を失いがちです。

そんな時に意識の方向を少し変えてみると「ポジティブな意味を見出す」手助けになります。

  • まずは深呼吸で心にスペースを作り感情や思考から一歩引く

  • 自分の思考や感情、視点を俯瞰的に観察してみる

  • そこに、他責や自責があれば握った手をゆっくりと開くように優しく手放す

  • 自分の大切にしているものは何か本質に立ち戻って考えてみる

  • 「全ての出来事に意味がある!」という視点で現実を眺める

  • ポジティブな側面に意識を向ける

  • そこにどんな気づき、学び、成長が隠れているか探す

  • 自分は乗り越えられると自分を信じてあげる

HALF WATER or FULL WATER

現実を水と捉えて考えてみるのも良いです。

視点1. 水が半分しか入っていない(ネガティブな視点)
視点2. 水が半分も入っている(ポジティブな視点)
視点3. 水は半分(ニュートラルな視点)

一歩引いて視点3のニュートラルな視点に移った時に、俯瞰的に周りを見渡すと何がみえますか?どんな選択肢が存在しますか?


まとめ

「自分らしく、しなやかに強く生きる」そんな生き方をしたいなと思っています。人生に困難はつきもので、波瀾万丈があるからこそドラマや映画は楽しいのだと思います。困難な最中は辛いです。でも困難や失敗があるからこそ私たちはより強くなり、人として成長できます。

体を鍛えるように「心」も鍛える事ができます。私の心の筋肉を鍛えてくれたパーソナルトレーナーは「マインドフルネス」でした。多くの事を教えながら、現実の実践で鍛え導いてくれました。今もトレーニング継続中です。

「心」も筋トレして、生き生きと働くためにしなやかな強さを身につけましょう。

Live your authentic life!


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鎌倉をベースに活動する
マインドフルネスブランド

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