【life】「心の筋トレ」アスリートに広がるマインドフルネス

心の筋トレ「MINDFULNESS」

「心の筋トレ」とも言われるマインドフルネス
体の筋肉を鍛えるように、心の筋肉も鍛える

MINDFULNESS
「今この瞬間に、意図的に、評価せずに、注意を払うこと」

マインドフルネスは、禅や瞑想の考えから万人に受け入れられるように宗教的な要素を排除して、脳科学等の科学的な根拠を示してメソッド化したもの。人は1日に7万回思考していて、無意識なオートパイロット状態(自動操縦)で1日の約50%の時間をマインドワンダリングと言われる意識が今この瞬間でなく過去や未来に彷徨っている状態に費やしていると言われています。だからこそ、未来でも過去でもなく今この瞬間に、無意識でなく意図的に、ジャッジしないで今に注意を払う事が、周りや自分の思考に振り回されずに今を生きる事に繋がります。マインドフルネスのプラクティスは、自分の思考や感情に気づく力、現実をありのままに俯瞰的に捉え受け入れる力、そして自分の望む方向に意識を向ける力を養ってくれます。

アスリートに広がるマインドフルネス

アメリカのビジネス業界を発端として、日本のビジネス業界にも広がっているマインドフルネスは、スポーツ界でも取り入れられています。バスケのマイケル・ジョーダン、男子テニストッププレーヤーのノバク・ジョコビッチ、野球のイチロー選手も実践してると言われています。

先日TVを見ていたら松岡修造さんが出ていて、メンタル強化について語っていました。熱血ポジティブキャラで有名ですが、現役時代メンタルの弱さに苦悩してメンタルトレーナーのトレーニングを受けていた様です。その手法として、瞑想、ケニー・Gの「The Moment」をBGMにチャレンジを鼓舞するようなメッセージを聞く事、メニューを5秒で決め決断力を養うなどのトレーニングが紹介されていました。

引退後はジュニア育成に携わり、テニスの技だけでなくアスリートの世界で勝ち抜くためのメンタル強化もプログラムに組み込み指導していて、そのトレーニングの中には自分の思っていることを伝える表現力を養うための英語のスピーチ訓練などもあるとのこと。錦織圭選手のエピソードで、英語のスピーチができなく涙していて、でもなんとか言葉を発して最後まで切り抜けやり抜いたことや、彼のメンタルの変化について語られていました。アスリートは強靭な体力や人には負けないスキルがあっても、ここ一番の時にメンタルが耐えられなければ勝ちを逃してしまう。

メンタルを鍛えるのは難しい。けど鍛えらる。
マインドフルネスは「心の筋トレ」とも言われ、ヨガ、瞑想、呼吸法などのプラクティスにより心を養い、集中力を高め、上手くいかない時にもどれだけ頑張れるか、プレッシャーに押し潰されそうになった時にいかに素早く平常心を取り戻すかなどのメンタルが鍛えられます。


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瞑想アプリ

gym membership for the mind (マインドのためのジム) として知られる世界で1番有名な瞑想アプリHeadspaceは、オンライン瞑想、マインドフルネスのセッションを提供して世界で60万人が使用しています。Google、Apple、Amazonなどとも提携するなどアメリカでは広く知られているアプリです。

NBAがこのHeadspaceと提携し、「アスリート向けプログラム」を共同開発したそうです。 NIKEはHeadspaceとコラボして「NIKE + Run Club」でランナー用のオーディオガイドもリリースしています。アスリートだけでなく、スポーツをする人の間にもマインドフルネスや瞑想は広がっています。


マインドフルネスの効果(スポーツ編)

  1. 集中力が上がる
    集中力でパフォーマンスが変わる。思考や感情に影響されずに集中できるようになり、集中が途切れた時にも集中状態に素早く戻しやすくなる。

  2. 身体感覚の気づきが鋭くなる
    緊張状態だと認知が歪み、ずれた感覚になってしまう。Meditationで1つ1つの呼吸に伴う体の感覚に意識的になるように、自分の状態や感覚に対する気づきが高まり調整しやすくなる。

  3. マインドセット
    アスリートのルーティンワークでのマインドセットはよく知られている。それだけでなく、どんな時もポジテジィブな思考を自ら選択できるようになり、整った状態を保つ事ができる。

  4. 自己客観視能力が上がる
    自分の限界を超えたトレーニングやストレスによる怪我や燃え尽き症候群。自己認知が高まり、自分の心や体の状態を客観的に捉える事ができる。

  5. レジリエンスが高まる
    上手くいかない時、失敗した時に、すぐにメンタルをセットし直したり、やりきる力がつく。


RESILIENCE

私がマインドフルネスのプラクティスを習慣にして一番メリットがあったのがマインドの変化です。自己認識、自己管理、自己主導、そしてレジリエンスが養われたと感じています。以前は決してメンタルが強い方ではありませんでした。完璧主義で失敗を恐れる、失敗に落ち込んだり、モチベーションの上下も激しく心のコントロールが難しかったです。ですが、YOGAやコーチング、そしてマインドフルネスを学び訓練した事でマインドが変化しました。生きていると落ち込む事や心が反応することはもちろんありますが、ネガティブな感情に引きずられ続けることはなく、すぐに自分でリセットできるようになり恐れず色々な事に挑戦できるようになりました。これはマインドフルネスのおかげです。

レジリエンスとは…
難しい状況、タフな状況、変化やストレスに遭遇してもすぐに自分を回復させるマインド

アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するためにテクニックだけでなく自分の体と心の状態を整えるように、ビジネスパーソンも自分の持っている力を最大限に発揮するために心を鍛え、良い状態に自分を整えることが重要ですよね。